今年も、佐渡の芸能を存分に堪能していただけるよう、4団体をお招きしました。橘の豆まきと獅子、赤玉の鬼舞と鹿踊りに加え、今年ワークショップに新登場した浜河内の鬼太鼓と、毎年恒例の春日鬼太鼓の皆さんです。フリンジ会場を皮切りに、集落の祭りの雰囲気で少し門付け(かどづけ)しながら最後は木崎神社で奉納します。フリンジ会場では、NPO佐渡芸能伝承機構の松田祐樹さんによる解説を交えながらお届けします。佐渡びとの暮らしに欠かせない大切な心の支柱、珠玉の芸能をぜひお見逃しなく。
特別フリンジ佐渡の芸能
8月19日(日)フリンジ会場(小木みなと公園・ハーバーマーケット内)
13:00〜 橘 豆まき・獅子
13:15〜 春日鬼太鼓
13:30〜 赤玉 鬼舞・鹿踊り
14:00〜 浜河内鬼太鼓
※フリンジ会場でご覧いただいた後、各団体が商店街を1ブロックほど歩きながら門付けして木崎神社に入ります。木崎神社で15:00頃終了予定。
芸能紹介
● 橘 豆まき、獅子(相川地区)
豆まきという芸態は、五穀豊穣・子孫繁栄など願うもので、素襖に烏帽子姿の翁が、升を持ち、長い袖を振りながら太鼓に合わせて舞うもの。太鼓は、毎年生木を削って新調した長いバチを、ぶち当てるように激しく叩くのが特徴です。今回のECでは、集落の祭りで神社を出る時の注連縄切りも披露していただく予定。
● 赤玉 鬼舞、鹿踊り(両津地区)
本来は鬼舞・鹿踊り・花笠踊りの三つを総称して「赤玉花笠踊り」と呼びます。今回は、その中の鬼舞と鹿踊りを披露していただくことになりました。この踊りは、中世の京都の芸能を習い持ち帰ったものと伝えられ、いずれも大きな花笠の元で、素朴な謡と笛・太鼓の音色に合わせて舞われます。鬼舞は雨乞いとも言われ、呪術的な香りも漂います。鹿踊りは関東、南東北に広く分布する三匹獅子ですが、その鹿の様相には独特なものがあります。佐渡の一集落で脈々と継がれてきた古式ゆかしい芸能を、どうぞお楽しみください。
● 春日鬼太鼓(両津地区)
結成から今年で八一年になる春日鬼組。小学生から七〇代までと、幅広い年齢層が鬼組に所属します。祭り前一ヶ月間の稽古を経て、四月十四日の当日は太鼓を載せた山車を曵きながら、二五〇軒の家々を勇ましい鬼が門付けして廻ります。子供たちも山車にまとわりついて争って鬼を舞いたがり、それはそれは賑やかです。ECでは毎年お馴染みで、二〇〇三年より八回ワークショップの講師を務めていただき、街での観客を巻き込んでのパフォーマンスで、長年ECを盛り上げてくださっています。
● 浜河内鬼太鼓(畑野地区)
佐渡島内の春祭りの皮切りとも言える四月三日に行われる、畑野地区・浜河内の祭りの鬼太鼓。二匹の鬼が太鼓と笛に合わせて踊る(地元では踊ることを「打つ」という)前浜流鬼太鼓で、「鬼太鼓の案内人」とも言えるローソが御花(ご祝儀)を頂いた家で口上を述べ、鬼と一緒に踊るのが特徴的。少子高齢化の進む地域で、近隣の集落同士助け合って祭りを行っているそうですが、人々の心をのせたその祭り本番のエネルギーは爆発的で、観ている者を圧倒します。その熱い思いに惚れ込んで、春日鬼組に続く、今年の佐渡の鬼太鼓のワークショップ講師をお願いしました。
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