「必然の再会、そして確信へ」 EC総進行 菅野敦司
91年と10周年の97年の2度、ECにお招きした、「スアール・アグン」のジェゴグの響きが、今年18年振りに城山に帰って来ます。スアール・アグン(Suar Agung)とは、「偉大なる光」という意味です。彼らのリーダー、イ・クトゥ・スウェントラさんは、1974年に留学先のオランダの熱帯博物館で偶然ジェゴグの録音テープを発見し、植民地時代に失われてしまったインドネシアのジェゴグを復活された方です。
今回、お招きしようと考えた背景には、近年の鼓童の舞台でジェゴグやアンクルン等の、バリ島の打楽器を取り入れており、鼓童のメンバーに一度本物の演奏に触れてもらいたいと思ったことがあります。そして、同じく18年振りにECに出演していただくレナード衛藤さんは、EC91年の演出担当。初めてスアール・アグンをECにお招きするにあたり、一緒にバリ島に旅した思い出があります。また、その後、Mega Drumsというプロジェクトで、スアール・アグンとヨーロッパを旅した仲であり、その両者が今年のECで再会することは、何かの必然があると感じています。
スアール・アグンの演奏を思い出す時、自然に囲まれた城山の空間をバリと錯覚した瞬間と、深い竹の重低音を全身で感じたからだの記憶が蘇ってきます。その彼らの演奏を良く知るレナードさんが案内してくれる今年の城山コンサートは、特別なものになることを確信しています。